「悩みのるつぼ」、今回は子どものウソに悩む主婦の相談です。
○相談者 31歳 既婚女性
初めまして。
31歳の主婦です。
私の姪の事で、相談をさせていただきたく投稿させていただきました。
私の姪は小学校2年生なのですが、最近「嘘」をつくことがとても多くなりました。
今、姪の母親が体調を崩し入院しており、「母子家庭」なので私の両親が面倒をみています。
姪には兄と弟がおり、弟とは仲良く遊びますが、兄とは年が近いのでよく喧嘩をしています。
以前の姪は、素直でどちらかというと手をやくことがなく、大人を困らせない姪でしたが、小学校2年生になり言葉をいろいろと覚え、「自我」が出てきたようです。
笑えるような嘘ならいいのですが、それをきっかけに、何か犯罪に巻き込まれたりしないかなどと、気が気ではありません。
きっと何か理由があって「嘘」をついているのだと思いますが、それがよくわかりません。
どのように教えたら、小学校低学年の子供が「嘘」をつくことが良くないことだと、わかるのでしょうか。どのように「嘘」をつかないように教えたらいいでしょうか。
なにかアドバイスいただけることがありますか。よろしくお願いいたします。
○回答者 岡田斗司夫
サンタさんはいるの?と聞かれたらどう答えますか?
「いるよ」または「どうだろうね?」。
前者は嘘で答え、後者は答えない。
嘘をつく人と、隠し事をする人。
人間はこの二種類どちらかです。嘘はいけない、と考える人は「本当のことを言わない」という処世術を身につけているんですよね。
もちろんあなたは後者です。
相談には「具体的にどんな嘘か」「まわりの迷惑」など、具体的な内容が一切ありません。家族の恥を新聞で公開するなんて考えられない。だからあなたは「隠す」をごく自然に無意識に選択しました。
「嘘と隠し事」、どっちも悪いと言えば悪い。ですが人間誰しも「丸裸の自分」は不安で、人間関係が保てません。
嘘も隠し事もなく生きられるのは、動物と乳児だけです。
本心を、出せる形にアレンジして出す(=嘘)人もいれば、出さない(=隠す)人もいる。姪はアレンジタイプ、あなたは出さないタイプ。それだけの差なんですよ。
私は子供の頃、ひとつ上の従兄に嘘ばかりついていました。「来年、こんな新製品が出るらしい」とか「アメリカではこんな研究をしているらしい」とか。へぇ、と感心してくれる従兄は僕にとって大事な人でした。
嘘をつく人は、特定の相手に嘘をつきます。どうでもいい人には、そんな面倒なことしません。心ひかれている相手だからこそ、自分を少しでもよく見てほし い。がっかりされたくない。その頃の私は、なぜ自分が嘘ばかりつくのか、わからなかった。嘘がいけないことだとか、信頼を無くす行為だとかも知っていたか ら、苦しい思いをしてました。
あなたの姪も同じじゃないでしょうか。
嘘をつくのは、姪が「私を好き?」「構って」とすり寄ってる証拠です。母が入院して寂しい小二の女の子が甘えてきてるんです。
信じて、だまされてあげようじゃないですか。
もちろん、だまされるにも限度があります。
「学校で買えと言われた」と嘘をつきながら欲しいものをねだってきたら、「私もお金、苦しいんだ。しょうがないな。ヘソクリ、使っちゃうね。内緒だよ」みたいに、上手く姪の罪悪感を刺激して、徐々に「嘘の怖さ・隠し事の辛さ」を教えてあげましょう。
嘘はダメ、と教えるんじゃないんです。嘘や隠し事との正しい付き合い方を教えましょう。
「サンタさんはいるよ」と答える素敵な大人になってくれることを願って。